2014/04/28

負ける人は負け続け、勝つ人は勝ち続ける



こんにちは!ギャンブルは一切しないtknriaです!

カイジは好きですけど、ギャンブルはしないです。


しかし、ギャンブルに付随する確率論は好きなんです。

今回はそんな話題から。



■ 逆正弦定理・・・!


コインを投げて、裏表により勝敗が決まり、それによって収支が変動する単純なゲームを想定します。

表が出る確率も、裏が出る確率も1/2として、表が出れば+1、裏が出れば-1とします。

期待値は0。


このゲームを例えば20,000回くらい行うと、表も裏も大体10,000回ずつ出ていると思います。

じゃあ1時間に1回このゲームを行うとして、収支がプラスになっている期間は20,000時間のうち何時間になっているでしょうか。



ExcelのRANDBETWEEN関数を用いて0か1をランダムに発生させ、1なら+1、0なら-1としたときの収支を表したグラフです。
横軸は試行回数、縦軸は収支です。

グラフ右下にある勝ち数、負け数はCOUNTIF関数を用いて数えていて、大体半々になります。

グラフ左下にある勝ち期間、負け期間は、20,000時間のうち、何時間(何%)の間勝っているか、負けているかを表しています。


上のグラフのように、収支がプラスになっている期間とマイナスになっている期間が大体同じくらいになると想像している人が多いのではないでしょうか。




一方で、このグラフのように、思いっきり負け続けたり、



こんな感じでガンガン勝ち続けたりするほうが珍しいと思っていると思います。


実際を確かめるべく、同じ20,000時間に及ぶゲームを1000人の人がそれぞれ行ったとき、それぞれの勝ち期間の割合はどれくらいになっているかを検証してみました。



勝ち期間の割合を5%刻みでヒストグラム化したものです。

勝ち期間が0~5%の人が1000人中154人、95~100%の人が120人。

つまり、勝ち期間が圧倒的に長いか、負け期間が圧倒的に長いかの人が多いことがわかりますね。


このヒストグラムの理論値の近似曲線を積分して得られる分布関数が、逆正弦関数Sin-1になるので、この現象は逆正弦定理と呼ばれて研究されています。


もちろん、最終的な収支がプラスになるかマイナスになるかの確率は半々です。
あくまでも、勝っている期間(もしくは負けている期間)の長さの話です。



■ 億劫なあとがき


こういうパラドックスがあるのも、数学の面白さの一つですね!